桜から葉桜へ、寒さがほぼ終わり、暖かい春の気候が続きますね。この春、新社会人、入学式や、様々な人生の節目を迎えられた方も多いと思います。ライフステージによって変わりますが、お家づくりも大きな節目ですね。憧れのマイホームで、取り入れる方が多いのが今流行りの「回遊動線」という間取り。これは室内の移動をスムーズで、家事の効率化が図れるため、時短とストレス圧縮という2つのメリットが享受出来ます。でも回遊動線にもデメリットが!それは、「収納スペースが減る」「コストが高くなる」「構造が弱くなる」という点。今回は、住みやすさを考えた間取りを一緒に考えます♪

1.収納は床面積ではなく、壁面積がポイント
2. 回遊動線で収納スペースが減るのか
3.利便性とコストバランスを考える
1.「収納」は床面積ではなく、壁面積がポイント
家を建てる時、「回遊動線」もさることながら、「収納は出来るだけたくさんつくりたい」という要望はとても多いです。でもこれ、片付けや物の整理が得意な人じゃない限り活用できない事も。その理由は、収納部屋だと奥から、収納物の手前にどんどん新しい物を置いてしまうので、結果奥のものが取り出しにくくなったり、隠れてしまって見えずに、また同じものを買ってしまったり、管理するにも、悪循環に陥りやすいのです。また、人は「隙間があればそこを埋めたくなる」という習性を持っているため、たとえ収納を沢山つくっっても、その余白に合わせて物を増やしてしまう可能性が高いのです。
まず、収納を考える上で必ず知っておいた方がいいことが、収納の分量は「床面積」ではなく「壁面積」で考えないといけないということです。例えば、間口91cm×奥行き91cmの収納と間口182cm×奥行き45.5cmの収納は床面積は全く同じであるものの、棚の枚数が同じだとしたら、単純に物が置ける量が2倍違います。間口の広さが違うからです。もちろん、間口が91cmの収納は間口は半分であるものの奥行きが2倍あることから奥に詰めて物を置くようにすれば、間口1m82cmの収納と同じだけモノが置けるということになりますが、奥のものを取り出すためにいちいち手前のモノを取り出さないといけないし、再び元の位置に戻す時も一手間作業が増えるので、使い勝手が悪いのです。また、先にお話ししたように、奥の滅多に取り出さない物の存在を忘れてしまい、また同じ物を買うことになり、どんどん蓄積されていくという悪循環を産む原因となるのではないでしょうか。ゆえ、単純に床面積を広げるのではなくいかに壁面を有効活用出来るかまで考えながら収納はつくるべきだというわけですね。なんといっても収納で最も大切なことは、「管理がしやすいのか」です。

2.なぜ回遊動線で収納スペースが減るのか
回遊動線は、ウォークスルーなので、部屋と部屋の間になります。なので入口が2箇所になるためその分壁面が減ってしまうこと、かつ、ドアとドアを結ぶ直線は通路として確保しないといけないため、さらに使える壁面が減ってしまいます。3帖のウォークインクローゼットをつくったとして、この収納を通り抜け出来ないどん詰まりの収納にした場合、合計約5.5m分の壁を利用することが出来るのですが、この部屋を通り抜け出来るようにしたら、使える壁の量が半分以下の2.6mにまで減ってしまいます。こうなると廊下をつくって2方向の壁は使えず、結局、通り道に荷物を置いて、通り抜け出来なくなってしまうなんてことも。2帖の収納の場合なら、4面ある壁のうちたった1面しか使えなくなるということになりかねません。つまり1帖の収納と同じだけの容量であるのに、1帖よりも30〜40万円も多くコストがかかります。なので「いかに壁を有効活用出来ているか?」を重視することが重要になります。
そうすれば、「収納が足りないかも?」という不安を払拭しやすくなり、余計なコストを払う必要がなくなるし、全く収納が足りなかったという最悪の事態を引き起こすことも無くなります!

3.利便性とコストバランスを考える
利便性を求め「玄関→土間収納→洗面→脱衣→ファミリークローク→リビング→玄関」と、グルグル回れる回遊動線の場合で注意したいのが、ただ通るだけの「廊下」も部屋や収納と同じコストがかるということ。部屋の入り口が2箇所になればその分ドアの数が増えるから、スイッチの場所も増えるため配線工事の手間も増えるからです。これに加えて収納を通り抜けにしたことで収納スペースが減ってしまう分、余分に収納を設けないといけなくなることもコストアップの原因になります。
なら、回遊動線はあきらめた方がいいのかな、とも思いますよね。これは壁の使い方次第です。例えば、6帖のお部屋は、長手方向が有効寸法で3m51cm、短手方向で2m60cmの部屋ですが、この短手方向に窓をつくらず一面を壁にした場合、この壁面全てを収納として使うことが出来るようになります。2帖の収納とほぼ同等近く物が置けます。長手方向に棚を設置するとなると、1段あたり3m51cm物が置けるようになるので、先程の2帖の収納以上に物が置けます。もちろん、床面積は全く増やしていないので、コストアップも必要ありません。壁面を活用できれば、通常の倍の量を収納できるようになるんです。
全てを通り抜けにしたり、収納部屋をむやみに取るのではなく、部屋の壁を有効活用すると、コストを抑え、収納量も通常より多く取る事ができるんです。

いかがでしたか?間取りには流行りもありますが、コストが膨らんでしかも機能が落ちてしまうのが避けたいですよね!壁面の有効活用や奥行きの幅など、ポイントを考慮して、暮らしやすさ×コスパが両立できる、理想の家づくりにお役立て下さい♪
今までの常識を覆す家づくり