脱酸素(二酸化炭素の排出量をなくしてゼロを目指すこと)の流れに伴い、住宅の高性能化が著しく進んできたここ数年ですが、
正味の話、若干行き過ぎた感を否めないと感じている方も少なくないのではないでしょうか。

また、どこに行っても性能の話をされるものの、どこも同じような話ばかり、、
その違いもイマイチ理解できない、、
そんなかたも少なからずいるのではないでしょうか。

というわけで今回は業界の中で加熱しすぎている「オーバースペック(過剰性能)」についてお伝えしていきたいと思います。

つまり、ハイスペック(高性能)を備えることは当たり前ですが、
それを超えた「オーバースペック(過剰性能)」は不要だといっても過言ではないというのが個人的な意見です。
では詳しく説明していきます!!

オーバースペックとは…

「オーバースペック(過剰性能)」とは
利用者が求めるよりもさらに高く持っている性能と、その性能を持つ機械の総称=過剰

利用者にとっては不要なもので「宝の持ち腐れ」となっています。

このようにお考えの方いらしゃるかもしれませんが、はっきりと申し上げると、
お施主さんに求める以上のものを搭載するためにかけるコストが絶望的に無駄だと思っています。
そもそも平屋にすれば、「制震ダンパ」は不要!(40~50万円の負担減)

断熱性の指標である UA値 の数値をクリアしていれば最高クラスの断熱性能を備えている。
ZEH基準(家全体のエネルギー消費と、太陽光発電などを利用して作り出したエネルギーが差し引きで0になることを目指す指標)すらもクリアしており超快適に暮らせていける
にも関わらず、
なぜかその遥か上を行く北海道級の数値を標準にするという謎の快適性の追求。
そして、空気の循環を遮る「廊下」を大量につくるという矛盾の提案が
この2つの要素を兼ね備えているだけで、100~200万はコストの無駄を叩きだしているのではないでしょうか。

この他にも、200~300万ほどする全館空調システムも、
体感したら「これ欲しー!!」となりやすいアイテムですが、これだって確実に製品寿命がやってきて、後々のメンテナンスコストまで踏まえるとかなりの負担増になります。

なので、住む人のためにというよりは、
むしろ他社との差別化のためだけにお施主さんが負担するコストを犠牲にしてまで
「自社の強み」を作り出す間違った考え方なのではないかと、、

現在は、木材をはじめとした原材料費の高騰によってかなり負担増になっているので、
本来私たちはコストを抑える工夫や提案をすべきですからね!

生かすも殺すのも間取り次第

私たち住宅会社は、お施主さんが最高の状態で暮らせるようにハイスペックを備えておく必要はありますが、コストを犠牲にしてそれ以上の「オーバースペック(過剰性能)」備えるのではなく、
ハイスペックを活かす間取りを考えることが大切だと思っております。

先ほどお伝えした「制震ダンパ」は平屋にすれば設置する必要はありません。
また、平屋にしつつ空気を遮断する「廊下」をなくせば、体積も小さくなり冷暖房効率が格段に高くなるので過剰な数値を追いかける必要もありません。
かつ、平屋にすれば階段による上下階の温度差が生まれなくなるので、全館空調システムだって必要なくなります。
つまり間取りによって暮らしの中で起こる問題を解決することが出来れば、不用意にコストを上げることなく最上級に暮らしやすい住まいを提供することができるというわけです。

なので、「オーバースペック(過剰性能)」は確かに魅力的に感じるかもしれませんが
それは確実に跳ね返ります。
そんなことをしなくても「間取り」さえできれば、一般的な「ハイスペック(高性能)」住宅で充分すぎるということを覚えておいていただけたらと思います。


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